この記事でわかること
  • 新築が細る一方で、リフォーム向けの国の補助金はまだ大きく残っていること(2026年10月2日時点)
  • 伸びている地域の工務店が共通してやっている「OB客とのつながり方」
  • 補助金の案内を、点検・リフォーム相談につなげる5つの手順と文例
  • 案内を出す前に確認しておきたい注意点

「新築の相談が減った」「昔のお客さんからの紹介も細ってきた」。地方の工務店さんの集客をお手伝いしていると、よく聞く悩みです。

新しいお客さんを探す前に、ぜひ見てほしい数字があります。リフォーム向けの国の補助金が、まだ予算の8%しか使われていないという数字です。この記事では、この補助金を「OB客に声をかける理由」として使い、点検やリフォームの相談につなげる方法を、手順と文例つきでまとめます。

※補助金の数字は2026年10月2日時点の公式発表です。消化率は毎日変わるため、案内を出す前に住宅省エネ2026キャンペーン公式サイトで最新の数字をご確認ください。

新築は細り、リフォームの補助金は残っている

まず業界全体の数字です。

そして、国の住宅省エネ補助金の「予算に対する申請額の割合」は、2026年10月2日時点でこうなっています。

事業予算に対する申請額
みらいエコ住宅2026(リフォーム)8%
先進的窓リノベ202626%
給湯省エネ202647%
みらいエコ住宅2026(GX志向型・新築 第2期)62%

新築(長期優良・ZEH水準の第2期)は9月30日で申請期限を迎えました。新築の枠は埋まっていき、リフォームの枠は余っている。今の住宅業界を、そのまま表しているような数字です。

伸びている工務店は「OB客とつながり続けている」

では、この環境で伸びている地域の工務店は何をしているのか。業界紙の事例を読むと、派手な広告ではありませんでした。

共通しているのは、一度建てたお客さんと、つながり続けていることです。ただ、何年も連絡していないOB客に急に電話をかけるのは、気が引けるものです。そこで使えるのが補助金です。

補助金の案内が「声をかける理由」になる

補助金の案内には、売り込みに見えにくいという強みがあります。「お得な制度が使える時期なので、お知らせです」という連絡は、受け取る側にとっても役に立つ情報だからです。

しかも、住宅省エネ2026の補助金は登録した事業者が申請する仕組みです。お客さんが自分で調べて動くことは、ほとんどありません。工務店から案内しない限り、使われないまま終わる可能性が高い制度です。

あわせて、多くの自治体が行っている木造住宅の無料耐震診断も、古い家のOB客に声をかけやすい入口です。対象や受付期間は自治体ごとに違うので、地元の市町村のページで確認してください。

OB客への声かけ、5つの手順

1. OB客の名簿を4項目だけで作る

「名前・住所・建てた年(工事した年)・最後に連絡した日」。まずはこれだけで十分です。紙の台帳でも、表計算ソフトでも構いません。

2. 建てた年が古い順に並べる

築年数が長い家ほど、窓の結露、給湯器の交換時期、断熱、耐震の相談が出やすくなります。上から順に声をかけます。

3. ハガキ・LINE・電話で、短く案内する

文面は短いほど読まれます。下の文例を、自社の言葉に直して使ってください。

文例(ハガキ・LINE)

〇〇様 ご無沙汰しております。〇〇工務店の〇〇です。
今年は国の補助金で、窓の断熱や給湯器の交換が安くできる制度があります(予算がなくなり次第終了、窓は年内の工事が条件です)。
お住まいの点検をかねて、使えるかどうか無料で見に伺います。冬の結露や寒さが気になるところがあれば、お気軽にお電話ください。

4. 「点検」を入口にして、家を見せてもらう

補助金の話だけで終わらせず、点検で家全体を見せてもらいます。屋根、外壁、水まわり、床下。補助金の対象外でも、気になっていた箇所の相談につながることがよくあります。

5. 反応を「相談台帳」で数える

案内を何件出して、何件から連絡があり、何件が見積もり・契約になったか。これを月に1回数えるだけで、次に何を増やせばいいかが見えてきます。「やってみたけど、効いたかどうか分からない」をなくすのが、いちばん大切です。

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案内を見たOB客は、まず社名で検索します。
その受け皿、整っていますか。

地域の工務店サイトを公開情報の範囲で点検し、連絡先の見えやすさや更新状況など、取りこぼしやすい点を優先度順にお伝えします。

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案内を出す前に確認しておきたいこと

正直にお伝えします。補助金の案内を出せば、すぐに受注が増えるわけではありません。ただ、何年も連絡していなかったOB客に「声をかける理由」ができるのは大きいことです。まずは名簿の上から20件。反応を数えて、次の打ち手を決めるところから始めてみてください。

よくある質問(FAQ)

補助金の申請は、お客さんが自分でするのですか?

住宅省エネ2026キャンペーン(みらいエコ住宅2026・先進的窓リノベ2026・給湯省エネ2026)は、事業者として登録した「住宅省エネ支援事業者」が申請する仕組みです。お客さんが自分で調べて申請することはほとんどないため、工務店側から案内する意味があります。自社が登録しているか、まず確認してください。

いつまでに動けばいいですか?

どの事業も、予算の上限に達した時点で受付が終わります。先進的窓リノベ2026は工事を2026年12月31日までに終える必要があります。予算の消化率は公式サイトで毎日更新されるので、案内を出す前に最新の数字を確認してください。

OB客の名簿がバラバラで、どこから手をつければいいか分かりません。

まずは「名前・住所・建てた年・最後に連絡した日」の4項目だけで表を作るのがおすすめです。建てた年が古い順に並べると、窓・給湯器・断熱・耐震の相談が出やすい家から声をかけられます。

ホームページやSNSも同時に直した方がいいですか?

案内を見たOB客が、名前で検索して「今も営業しているか」「相談しやすそうか」を確かめることはよくあります。トップページに補助金の案内と電話・LINEの連絡先が見える状態にしておくと、案内の反応を取りこぼしにくくなります。大がかりな作り直しは、反応を数えてからで十分です。

まとめ|新しいお客さんを探す前に、OB客への一言から

新築の市場は細っていますが、リフォームの補助金はまだ残っています。そして、その補助金は工務店から案内しない限り、ほとんど使われません。

OB客の名簿を4項目で作り、古い家から順に、補助金と点検の案内を送る。反応は相談台帳で数える。地域の工務店が今すぐ始められて、しかもお金がほとんどかからない集客です。

出典:住宅省エネ2026キャンペーン公式サイト(予算に対する申請額の割合、2026年10月2日時点)/国土交通省 住宅着工統計(2025年度)/東京商工リサーチ等の建設業倒産集計(2025年)/矢野経済研究所「住宅リフォーム市場に関する調査」(2026年7月)/リフォーム産業新聞の工務店事例。補助額・期限は各事業の公式情報をご確認ください。
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OB客への案内から、相談台帳づくりまで。
地域の工務店の集客を一緒に考えます。

名簿の整え方、案内の文面、サイトの受け皿、反応の数え方まで、今ある資源でできることから優先順に整理します。

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