この記事でわかること
  • 空き家の数と、相談の相手が「子世代」である理由
  • 子世代に届く「実家・空き家」入口ページに書くこと
  • メールではなく電話・LINEを主にする理由
  • 相談を経路ごとに数える、相談台帳の作り方

地方の工務店の集客をお手伝いしていると、「空き家の相談をもっと受けたい」という声をよく聞きます。新築が減るなかで、空き家の片づけ・修繕・活用は、地域の工務店が強みを出しやすい仕事です。

ただ、ホームページに「空き家のご相談はこちら」と一文書いても、相談はなかなか来ません。相談をする人が誰なのかから考え直す必要があります。

空き家は過去最多。相談するのは「実家を相続した子世代」

総務省の住宅・土地統計調査(2023年)によると、全国の空き家は約900万戸、空き家率は13.8%で、どちらも過去最多です。そのうち賃貸・売却用や別荘を除いた、使い道の決まっていない空き家は約385万戸あります。

こうした空き家の多くは、親が亡くなったり施設に入ったりして空いた実家です。持ち主になるのは40〜60代の子世代で、実家から離れた都市部に住んでいることも少なくありません。また、2024年4月から相続登記が義務になり、相続した家をどうするか考えるきっかけも増えています。

つまり、空き家の相談相手は「地元の高齢のお客さん」ではなく、離れて暮らす子世代です。この人たちはスマホで「(市町村名) 空き家 相談」「実家 片づけ リフォーム」などと検索し、電話やLINEで相談先を探します。

「実家・空き家」入口ページに書くこと

サービス一覧に「空き家対応」と一行入れるのではなく、子世代に向けた専用のページを1枚作ります。書くことは次のとおりです。

項目書く内容
誰に向けたページか「(地域名)に実家がある方へ」と最初に書く。遠方からの相談も受けることを明記
よくある悩み片づけられない/傷んでいる/売るか貸すか直すか決められない/兄弟で話がまとまらない
できること現地の確認・写真での報告、修繕・リフォーム、解体の相談、活用の相談先の紹介
公的な相談窓口との違い自治体や空き家バンクの窓口(無料相談)と、工務店(工事・見積もり)の役割の違い
相談の流れと費用最初の相談・現地確認は無料かどうか。写真報告の有無。立ち会いなしで進められるか
事例地域名+工事内容で。写真中心。施主の許可がある範囲で

とくに大事なのが「遠方からでも頼める」ことを最初に伝えることです。子世代は、何度も実家に帰れません。現地を見て写真で報告してくれる、立ち会いなしでも進められる、という一文が相談のハードルを大きく下げます。

連絡手段は、メールより電話とLINE

地方の工務店のサイトには、問い合わせフォームだけを置いていることがよくあります。ですが、空き家の相談は「何を聞けばいいかも分からない」状態から始まります。長いフォームに書くのは負担です。

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空き家の相談を受ける入口、
今のサイトにありますか。

地域の工務店サイトを公開情報の範囲で点検し、空き家・リフォーム相談の入口として足りないところを優先順にお伝えします。

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相談を「経路ごと」に数える

空き家の相談は、Webだけから来るわけではありません。自治体の窓口や空き家バンクからの紹介、OB客や近所の人からの紹介も大きな経路です。

だからこそ、相談が来たら「どこで知ったか」を必ず聞いて、台帳に書くことをおすすめします。項目は「日付・経路(Web/紹介/窓口/その他)・内容・見積もりの有無・成約」の5つで十分です。

月に1回この台帳を見るだけで、「Webの入口ページを作ってから相談が増えたか」「どの経路が成約につながりやすいか」が分かります。ホームページやSNSを「キレイにして終わり」にしないための、いちばん確かな方法です。

よくある質問(FAQ)

空き家の相談は、どの検索ワードで探されていますか?

地域によって違いますが、「(市町村名) 空き家 相談」「実家 片づけ」「空き家 リフォーム」「空き家 解体 費用」などがよく使われます。ページには地域名と、相談できる内容を具体的に書いておくと見つけてもらいやすくなります。

自治体の空き家相談窓口と競合しませんか?

役割が違います。自治体や空き家バンクの窓口は、制度や手続きの無料相談が中心です。工務店は、修繕・リフォーム・解体など工事の相談と見積もりを担います。ページで役割の違いを説明しておくと、相談する側も迷いません。

遠方の持ち主から、本当に相談は来ますか?

持ち主が遠方に住んでいる空き家は多く、現地を見に行けないことが悩みになっています。現地確認と写真での報告ができることを明記すると、相談のハードルが下がります。反応は経路ごとに台帳で数えて確かめてください。

まとめ|相談相手を「子世代」に置き直す

空き家は増え続けていて、相談の相手は実家を相続した子世代です。遠方からでも頼めることを伝える入口ページを1枚作り、連絡手段は電話とLINEを主にする。そして相談を経路ごとに数える。地域の工務店が、今ある資源で始められる空き家相談の集め方です。

出典:総務省「令和5年住宅・土地統計調査」(2023年10月1日時点の空き家数・空き家率)/法務省(相続登記の申請義務化、2024年4月1日施行)。
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